受診状況等証明書、診断書、病歴・就労状況等申立書などの重要書類と、マイナンバーなどの添付書類がすべて揃ったら、いよいよ年金事務所などの窓口で最終的な「障害年金請求手続き」を行います。
この最終手続きでは、窓口の指示に従って様々な「請求書類」に記入していくことになりますが、「言われるがままに書いて提出してしまう」ことで、後から後悔するケースが実は非常に多いのです。この記事では、窓口で案内される可能性がある請求書類の一覧と、提出時に絶対に気をつけてほしい注意点を分かりやすく解説します。
Q. 全員が窓口で書くことになる基本の請求書類は?
障害年金の請求手続きを行う際、すべての方に共通して必要となるのが以下の2つの書類です。
- ① 年金請求書
これが障害年金請求の基本となる書類です。請求する年金の種類(障害基礎年金か、障害厚生年金か)によって様式が異なりますので、窓口で渡されたものに案内に従って記入します。 - ② 年金生活者支援給付金請求書
この書類は、簡単に言うと「2級以上の障害年金を受給する方に支給される給付金」を請求するためのものです。「私は3級になりそうだから関係ない」と思う方でも、審査の結果2級になる可能性がゼロではないため、障害年金の請求手続きと同時に必ず提出することが求められます(結果的に3級以下の場合は、給付金について不支給決定通知が届きます)。面倒でも必ず記入して提出しましょう。
Q. 過去に遡って請求(遡及請求)する場合、追加の書類はある?
障害認定日(原則、初診日から1年6ヶ月経った日)から1年以上経過してから過去の分も請求する「遡及(そきゅう)請求」を行う場合は、追加で以下の書類が必要になります。
- ① 請求事由確認書
これは「過去に遡って審査してほしいが、もし過去の時点で障害状態が認められない場合は、現在分(事後重症)からでも認めてほしい」と事前に申し出るための書類です。遡及請求を行う場合は形式的に必ず提出します。 - ② 額改定請求書
※窓口から案内されないこともある要注意の書類です。
過去(認定日時点)よりも現在の方が症状が重い場合、「過去は3級、現在は2級」といった認定になる可能性があります。しかし、もし現在の等級結果に納得がいかず不服申し立て(審査請求)をしたくても、この「額改定請求書」を事前に提出していないと、現在分の等級について審査請求自体ができなくなってしまいます。過去と現在で症状の重さが大きく違う場合は、必ず窓口で額改定請求書の提出について相談しましょう。
※もし5年以上前に遡って請求する場合は、別途「年金裁定請求の遅延に関する申立書」や、過去の所得のおおよその金額を申し出る書類(20歳前障害の場合)が必要になることもあります。
Q. 事故や労災が原因の場合は書類が増える?
交通事故や事件など「第三者の行為」によって障害を負った場合や、労災が原因の場合は、相手方からの損害賠償との調整が行われるため、以下の書類が追加で必要になります。
- 第三者行為事故状況届
- 確認書
- 同意書
- 交通事故証明書(交通事故の場合)など
たとえ自損事故であっても、これらの書類の提出が求められます。損害賠償を受け取っている場合は、その金額や内訳が分かる書類のコピーも必要です。
Q. 窓口で手続きする際の「最大の注意点」とは?
ここまで様々な請求書類を紹介してきましたが、書き方自体は窓口の担当者が事細かに案内してくれます。しかし、ここで絶対に覚えておいてほしい最大の注意点があります。
⚠️ 提出書類は「ご自身の意思」として扱われる
たとえ窓口の指示通りに書いたとしても、実際に記入して提出したのは「あなた自身(ご自身の意思)」として扱われます。
例えば、「過去に遡って請求(遡及請求)するつもりだったのに、窓口で言われるがまま『事後重症請求(現在からの請求)』に丸をつけて提出してしまった」という場合、当然ながら過去に遡って認定されることはありません。そして、「窓口に言われたからそう書いたのに!」と後から不服を申し立てても、ご自身で事後重症請求を行っている以上、審査請求はできなくなってしまいます。
まとめ
窓口での最終手続きは、「基本は窓口の指示に従って書けばOK」ですが、「納得できない点、よく分からない点があれば、その場で必ず確認し、納得したうえで提出する」という意識を持つことが極めて重要です。
提出書類の内容に違和感がある場合は、安易に丸をつけたり訂正に応じたりせず、しっかり話し合ってから手続きを進めましょう。
ここまでの手続き、本当にお疲れ様でした。次回はいよいよ最終回。「【審査・受給編】障害年金の審査期間はどれくらい?返戻の意味と、年金証書の見方・初回振込日」について解説します。

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