障害年金の申請において、最も重要であり、同時に最も多くの人がつまずくのが「初診日の証明」です。専門家の間でも「障害年金は初診日に始まり、初診日に終わる」と言われるほど、手続きの要となる部分です。
この記事では、初診日を証明するための必須書類である「受診状況等証明書」の正しい取り方と、病院から受け取ったあとに絶対に確認すべきチェックポイントを分かりやすく解説します。
Q. 障害年金の「初診日」とはいつのこと?
障害年金における「初診日」とは、その病気やケガについて、一連の治療の中で「一番最初に」医師の診療を受けた日のことを指します。
ここで多くの方が勘違いしやすいのが、「今通っている病院に初めて行った日」ではないという点です。過去に別の病院を受診していた場合、たとえ当時の病名が現在と違っていたとしても、関連する症状で一番古い病院を受診した日が「初診日」となります。障害年金では、基本的に「1つの傷病につき、初診日は1つ」だけです。
Q. 初診日を証明する「受診状況等証明書」はどこでもらうの?
初診日を証明するための専用の書類が「受診状況等証明書」です。この書類は、一番古い受診歴のある病院(初診日のある病院)の窓口で作成を依頼します。
ただし、初診日の病院と、現在通院していて「診断書」を書いてもらう病院が同じ場合は、診断書の中に初診日の情報が記載されるため、原則として「受診状況等証明書」を二重に取得する必要はありません。
Q. 病院に依頼するときの費用と注意点は?
受診状況等証明書の作成費用は病院によって異なりますが、おおよそ3,000円~5,000円程度が相場と言われています。遠方で直接行けない場合は、電話や郵送での依頼に対応してくれる病院もあります。
依頼時の重要な注意点として、「初診証明を書いてください」という言い方は避けましょう。病院側は「うちの病院が初診ではないのに…」と誤解して作成を断ってしまうケースがあるためです。
あくまで「過去の受診に関する状況を証明してほしい」という趣旨を伝え、正式名称である「受診状況等証明書をお願いします」と伝えるのがスムーズに進めるコツです。また、書き慣れていない病院も多いため、年金事務所でもらった白紙の用紙を直接見せて依頼すると確実です。
Q. 書類を受け取ったら絶対に確認すべきポイントは?
病院から書類を受け取ると、封筒に入っているため開けずに提出してしまう人がいますが、これは大変危険です。必ず提出前に開封して以下のポイントを確認してください。
- ① 「前医」の記載がないか
「発病から初診までの経過」欄などに、その病院よりも前に別の病院を受診していた記録(前医の記載)がないか確認してください。もし「〇〇クリニックからの紹介」といった記載がある場合、今回取得した病院は「初診」ではなくなるため、さらに前の病院まで遡る必要があります。 - ② 作成根拠が「1. 診療録」になっているか
一番下の欄にある作成の根拠が、「1. 診療録(カルテ)より記載したもの」に丸がついているか確認しましょう。ここが「本人の記憶(2〜4)」に基づいている場合、証拠としての信頼性が低くなり、受給が難しくなるリスクがあります。 - ③ 日付や名前に誤りがないか
氏名に誤字がないか確認します。また、「発病年月日」が「〇年〇月頃」などアバウトな記載になっていても、それは医学的に特定が難しいためであり、基本的には問題ありません。
まとめ
受診状況等証明書は、審査の行方を左右する非常に重要な書類です。取得したら必ず中身を確認し、「本当にこれで初診日が証明できるか」をチェックしましょう。
しかし、昔のことで「病院にカルテが残っていない」と言われてしまうケースも非常に多いのが現実です。次回は、初診日の病院で証明書が取れない場合の対処法について解説します。

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